2013年06月16日(日)
機械式カメラ [写真機徒然]
先週の日曜日まで、外苑前の写真ギャラリー「NADAR」で開催されていた6636展に出展するため、今年は年明けから4月まで、二眼レフのKONIFLEX IIで多く撮影してきました。
KONIFLEX IIは、1954年から発売されていたカメラで、ざっと60年前のカメラです。露出もフォーカスもフルマニュアルの機械式カメラで、電気仕掛けで動作する部分は皆無、勿論、電池など使いません。
KONIFLEX IIで撮影していたからというわけでもありませんが、最近、機械式カメラに心惹かれるものがあり、そんなカメラで撮影する機会を増やしています。
上の写真のKonica AUTOREFLEX T3は、AE機構を搭載しているカメラで電池室を搭載しているのですが、私は敢えて電池を入れずに撮影しようと思っています。40年前のカメラなので、AEが正確に動いているとは思えないということもありますが、それ以上に、AEに頼れない状況でフルマニュアルで撮影することの面白さが大きいように思います。
フルマニュアル撮影では、露出を100%自分で決めるため、なにかと失敗も多いし、機械の不安定さに翻弄されることもありますが、デジタルカメラを使って撮影した写真とは、何やらひと味ちがう写真が撮れるのです。
日中の街中というのは、様々な強さの光が複雑に交錯しており、露出を合わせるといっても、その全てを適正露出で撮影することはできません。あっちに合わせればこっちが潰れ、こっちに合わせればあっちが飛びます。ネガフィルムを使えば、比較的ラティテュードが広いとはいえ、やはり限度はあります。
マニュアルで露出を決めて撮影すると、多少明るすぎたり暗すぎたりはありますが、複雑な光が交錯する街中では、写真の構図のどこかに露出があっている写真になることがままあります。
また、暗いところは確実に暗く、明るいところは確実に明るく撮れます。大きく露出を外せば別ですが、大体合っているという状態でも、この点は確実にそうなります。
スタジオ撮影などで露出を追い込んで撮影するのとは対極の大分ゆるい話ですが、ネガフィルムとの組み合わせでは、この緩さが高性能な自動露出を備えたデジタルカメラとの差となり、何やらひと味ちがう写真が撮れる要因になっているような気がしています。
最終的には、撮影意図を意志として露出に反映させて撮ることが目標ではあるのですが、今は、色々試しながら、この緩さをも楽しみつつ、機械式カメラで撮影をしています(^^)
Posted by Julian at 15時59分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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